家造り相関図
このコーナーでは、家(建物)を建てるのに関る人々の役割を説明したいと思います。意外と知られていないので、これから家を建てる人は必見かも。
建物が完成するまでの段階を三つに分けてみました。また、まとめとして、実際にある4つのパターンをご紹介します。
設計
法定手続(建築確認申請)
施工、工事監理、検査
まとめ−想定されている関係
建築士の居る施工業者の場合
施主と建築士による直営工事の場合
手抜き工事が起こりやすい場合
設計
施主(建築主)−建築士(設計士)の役割
家造りの最初はどんな家を建てたいか、それを具体化し、他人に伝えることから始まります。家族構成、将来の家庭像、子供の教育方針、予算、嗜好.....。それらを総合し、安全な建物を設計し、図面化するのが建築士の仕事です。
| 施主(建築主) |
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建築士(設計士) |
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家族は四人、開放的で明るい、リビングを中心 にした間取りがいいな....。
設計を依頼します。(契約) |
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| では、こんなプランはいかがでしょう |
法定手続(建築確認申請)
施主(建築主)−建築士−公的機関の役割
施主と建築士が話し合って作った図面を公的な立場から合法かどうかの確認をするのがこの手続です。よく誤解されているのは、役所の許可だと思われていることです。許可というのは原則禁止されていることを行いたい場合に必要な手続のことで、通常家を建てることは禁止されていません。どのような建物を建てるのか、法的(あくまで建築基準法関連)に問題がないのか確かめるのが公的機関の役割です。
| 施主(建築主) |
建築士 |
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公的機関 |
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図面に描かれた建物を建てたいので、確認を申請します。 |
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| 建築基準法上問題のないことを確認しました。工事監理を建築士に依頼して、図面の通り工事を行ってください。 |
※建築確認申請をするのはお施主さん
です。それを建築士に委任して行うことになります。 |
※実際は建築確認を申請した時点で工事監理者を選定しておく必要があります。 |
※行政あるいは民間確認審査機関が審査します。 |
施工、工事監理、検査
施主(建築主)−建築士−施工業者(工務店)−公的機関の役割
施工
いよいよ工事が始まります。家造りの工程は多岐にわたります。多くの工事業者をまとめ、工事を監督し、建物を完成に導くのが工務店の役割です。
工事監理
また、工事中お施主さんは工事が思うようにできているのか、図面の通りなのか不安に思うことが多々あります。これに答えるため専門的なアドバイスをし、第三者として工事をチェックするのが建築士の役割です。
検査
工事が建築確認申請の通り行われているのか、違法行為はないか、公的立場で検査するのが公的機関の役割です。
| 施主(建築主) |
建築士 |
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施工業者
(工務店) |
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1.見積をしてください。
2.工事をしてください。(契約)
3.工事を監理(各種検査)します。
4.検査の結果問題があれば、手直しを要求します。 |
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1.見積ができました。
2.工事を請負います。(契約)
3.工事の管理をし、品質を確保します。
4.工事に問題があれば速やかに修正します。 |
建築士は施主の代わりに
現場の検査や手続、見積書、
施工図面などのチェックを行
います。また、設計変更など
の相談に応じます。 |
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工務店は各種専門工事業者を指導監督し工事の目的を果たします。 |
1.中間検査をしてください。
2.完了検査をしてください。 |
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1.検査済証を発行します。
2.問題があれば指導します。 |
建設現場において
1.中間検査をします。
2.完了検査をします。
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| 公的機関 |
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まとめ
想定されている関係
上で説明してきたものが、想定されている関係です。ここでまとめてみましょう。
| 施主(建築主) |
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建築士 |
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設計、工事監理を依頼する。 |
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| 設計、工事監理を受託する。 |
| 施主は公的機関に対する手続や、現場の検査を建築士に依頼し、共に行う。 |
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| 審査結果、検査結果を伝え、問題があれば改善を要求する。 |
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施主の求めに応じて工事を適切に行う。 |
 |
現場を検査する。 |
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| 公的機関 |
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施工業者
(工務店) |
なぜ、こういう関係を作り出しているのかそれぞれの立場を見てみましょう。
- 施主
- 建物を建てたいが、専門的なことはわからない。
- 建築士
- 専門的なことがわからない施主の側に立って、法定手続や現場の監理を行う。
- 公的機関
- 建築確認申請では図面段階で、中間検査、完了検査では実際の建物で、公的な立場で施主と第三者(地域の住民)の権利を守る。
- 施工業者
- 専門工事業者を束ね、施主の立てたいものを完成させる。
全ては施主の利益のため、安全で安心な建物を建てるためにあるものです。
建築士の居る施工業者の場合
上記、「想定されている関係」では、施工業者に建築士が居ないことが前提です。しかし、社内に建築士を置いて自主的に工事を監理できるようにするのがあたりまえになってきた現在においては、第三者工事監理を省きコストを下げることが多くなってきました。大手住宅メーカーなどはこのパターンが多いようです。当社も基本はこのパターンです。
| 施主(建築主) |
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施工業者
(工務店)
建築士 |
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1.設計、工事監理を依頼する。
2.工事を依頼する。 |
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1.設計、工事監理を受託する。
2.工事を請負う。 |
| 施主は公的機関に対する手続や、現場の検査を建築士に依頼し、共に行う。 |
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  |
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| 審査結果、検査結果を伝え、問題があれば改善を要求する。 |
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現場を検査する。 |
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| 公的機関 |
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施主と建築士による直営工事の場合
はっきり言ってしまえば、建築基準を理解せず、結果的に手抜き工事をする工務店を省き、施主あるいは建築士が各専門工事業者に工事を分割して発注する方法です。これにより工務店の中間マージンを削減、コスト減に繋がりますが、工事監理をする建築士と施主が工事の現場監督も行わなければなりません。現在このパターンは増えつつあります。ただし、瑕疵保証は誰が行うのか、建築士との間で決めておかなければなりません。
| 施主(建築主) |
|
建築士 |
 |
設計、工事監理を依頼する。 |
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| 設計、工事監理を受託する。 |
| 施主は公的機関に対する手続や、現場の検査、現場監督を建築士に依頼し、共に行う。 |
  |
|
  |
|
| 審査結果、検査結果を伝え、問題があれば改善を要求する。 |
|
施主の求めに応じて工事を適切に行う。 |
 |
現場を検査する。 |
 
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| 公的機関 |
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各専門施工業者 |
手抜き工事が起こりやすい場合
今まで説明してきたことを理解されていない、あるいは誤解されているお施主さんは、自ら欠陥住宅を建ててしまっていると言えなくもありません。ただ、下に説明するパターンの全てがいけないわけではないのですが、建設業者の玉石混合状態が更に事態を複雑にしています。
役所の許可なんて要らない。
建築士に頼むと高いから要らない
これらを省いて工務店に頼めば安くていい家が建つ。
| 施主(建築主) |
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施工業者
(工務店)
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工事を依頼する。 |
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| 工事を請負う。 |
| 建築確認なんて要らない。建築士なんか頼まない。あるいは、業者を信用しきっている。 |
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設計と建築確認申請を依頼する。建築確認申請と違う建物を建てたり、申請そのものをしない場合もある。工事自体を別の業者に丸投げする場合もある。 |
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| 施主からの申請や検査依頼がないので、動きにくい。 |
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現場は見ない。 |
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建築確認申請のみ。 |
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| 公的機関 |
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建築士 |
- 施主
- 安い買い物ができたと思っている。建築士に頼んだ覚えはないが、施工業者が頼んでいることに気づかない。
- 施工業者
- 案外素人が多いため、知らないうちに手抜き工事をしている場合がある。
- 建築士
- 施主から依頼されていないため、施工業者よりになりがち。工事監理も名目だけで現場を見に行かない。
- 公的機関
- お施主さんからの申請があって検査をする立場であるので、実情を知らない場合が多い。
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