月別アーカイブ: 2011年10月

ユリゴコロ

ダイさん絶賛!
と、いうわけで読んでみました。
 
ユリゴコロ
著者:沼田まほかる
 
深い闇だけが残る。
読み終わったあと、どうしても心暖まらないし、ハッピーエンドとも思えないし、深い愛の物語とも
思えない。ちゃんと完結しているのに、終わり切ってない気持ちにさせる。確かに不思議な物語。
 
ディティールにこだわる人は読まないほうがいい。楽しめないから。
細かいこと抜きに読める人は、ある種の爽快感が得られるかも。おかしいけど(^^;
 
この物語より、サイドストーリーの方が気になる。
あの薄気味悪い生みの母が、どうやってあんなに頼れる中年女性(暗殺者ではあるが)になれたのか、変貌を遂げる物語の方が興味を引くなぁ。いや、ほんと、特殊部隊隊員か必殺仕事人だ。
 
ここまで書いたものを読み返すと、いつも以上に取りとめが無い。読後の感想が定まらない。読んだ人の心が揺れ続ける。これこそがユリゴコロだったりして。

漢文の素養

何故買ったのかよく覚えてないのですが、まぁいいやと読んでみました。
 
漢文の素養 誰が日本文化をつくったのか?
著者:加藤徹
 
漢文の本という先入観で読み始めたのに、歴史、文化、宗教などの話が随所に出てくる。だから、こ
こ最近読んだ5、6冊の本と偶然にしても関連しているなと強く思わされたので、ちょっと驚いた。
ばらばらなテーマで読んでるつもりだったのに。
 
まぁ歴史、文化、宗教どれを扱っても”日中交流二千年史”みたいな本になってしまうのだから仕方
がないのかな。漢字を題材にしても、文化を題材にしても、あるいは宗教を題材にしても、行きつく
ところはここになるってことか。
 
さて、それはそうと、この本、なかなか面白い。書き方は単調といえるぐらい起伏が無いのに、内容
で読ませる。「卑弥呼は漢字が書けたのか」や「聖徳太子はどのように漢文を読んだか」「思想戦と
しての元禄赤穂事件」などなど興味をひかれる見出しが並ぶ。
 
例えも身近で面白い。漢字にどうして幾つも読みが有るのかを説明するのに日本文化の特徴としての
「棲み分け」をあげる。権力者は天皇家、摂関家、将軍家と棲み分ける。元号も西暦と棲み分ける。
ゴム(オレンダ語)、ガム(英語)、グミ(ドイツ語)と言い分けたりするのと漢字音の併存は似て
いると。
 
あと、興味をひかれたのは”新漢語”についてかな。明治期の日本人は外来語を漢語化して中国へ輸
出した。例えば、経済、自由、権利…。しかし、昭和・平成になって新漢語を作れなくなり、中国か
ら輸入している。例えば、電脳(パソコン)。
 
でもな、先ほどのゴムを漢字で書くと護謨。ガムやグミのパッケージに護謨と書かれて上手そうに見
えるだろうか。電脳も日本では意味が違っているような…。それに簡体字のことに触れないのはどう
してだろ。
 
もうひとつ気になったのは、著者の考え。本文より引用すると『現代の日本の政治家は、少数の「勝
ち組」のパワーで日本社会が浮上できると勘違いしているように、筆者には思える。』という部分。
やはり話題の行きつくところはそこなんですね。
 
最近どの本を読んでも問題意識が共有されているように思う。これは社会の閉塞感のためなのか、は
たまた…。

遺産分割審判(8)

しばらく進展が無かったのは、不動産鑑定のためです。
 
その鑑定結果がでました。
現状の評価額は約1100万円。これはこちらから提出した評価額とほぼ同じ。
そして、土地に通路が無かった場合は約800万円と評価されました。
 
つまり、通路の額は300万円。
鑑定評価書を読むと、こちらの主張する通路の工事費500万円は妥当な額で、それを減価償却したら
300万円になるそうな。ちょっと不思議な気もするけど、まぁそういう考えもあるのかな。
 
しかし、鑑定評価書を読み進めていくと、その通路が有っても無くても無道路地との評価。
 
なら、なぜ通路の有無で評価額が上下するんだろう?という疑問がわくので、そこのところは意見として裁判所へ伝えました。
 
これで、必要なものは全て出たはず。
遺産である土地の評価額は800万円。
寄与分は800万円。
単純に考えると、「分ける遺産はありません」となるはずですが…
 
さて、早いもので3年目に突入です。
月一回程度で物事が進行していくのですが、外から見るとゆっくりだなぁと感じるかもしれません。
しかし、当事者からすると、これが案外丁度いいペースのようです。
2週間ほど考えて、1週間ほどで資料と書類をまとめて、次の週には裁判所へ届る。
大体こんな感じです。本職がこれではいけませんが、素人で他に仕事のある身としては丁度いい。
 
とは言っても振り返ってみて「3年目かぁ、長いなぁ」とも正直思いますがね。(^^